道徳の授業ではいかにもそれらしい内容の文章を読まされます。
その文章を読んでどんな感想を述べれば、先生は納得するだろうか?通知表の評価は上がるだろうか?
そんな事を考えながら授業を受けていたような記憶があります。
今考えてみると、私が道徳的な事を学んだのは、先生が人間的な一面を見せる瞬間や友達と喧嘩した瞬間だったような気がします。
例えば先生が人間的な一面を見せてくれると、
『先生=勉強を教えてくれる人』
ではなく、
『先生=そういう職業に就いている一人の人間』
と捉えることが出来ます。
だから、授業中の雑談は絶対に必要だと思いますし、時には生徒相手に意地の張り合いっていうのも必要だと思います。
小学校4年生の時に、給食にごぼうサラダが出る度にそれを残していた男の子がいました。
最初のうちは先生も『一口は食べなさい。』とか言って勘弁してあげていたのですが、その子が『今日はもう一口食べたからいいでしょ。』と先手をとるようになると、さすがカチンときたらしいのです。
『全部食べ終わるまで席を動くな。』
と言い、昼休みに入っても席を立つことを許しませんでした。
しかし、昼休みが終わっても一向に減らないごぼうサラダを見た先生は、
『全部食べ終わるまで席を動くなよ。』
と再度言い、なんとその状態のまま5時間目の授業を始めてしまいました。
もうそうなってくると先生も男の子も意地の張り合いです(笑)
男の子もそのままごぼうサラダと格闘し続け、授業が終わって帰りの会を始める前までチマチマと食べ続けていました。
最終的には先生が折れたんですけどね、お互い割に「やってやったぜ!」みたいな晴れ晴れとした表情をしていたような気がします。
そのやりとりから給食は何故残しちゃいけないのか学べるわけではありませんが、地道な努力は人の心を動かすことが出来るんだなぁ~とか、粘り強さが時には必要なんだなぁ~とか学ぶことができますね。
そんな先生と生徒の真剣バトルが一番いい授業だと思います。
結局、道徳とは人と人との関わり合いの中で大切になってくるのですがら、本を読んで頭で理解しようとしても難しいですよ。
・・・なんて、こんなこと語っている割には今「道徳って一体なんだ?」と思ってしまいましたけど(苦笑)
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